2024年5月15日(水)
自民、裏金に反省なし
報道1930 小池書記局長が批判
日本共産党の小池晃書記局長は13日夜、BS―TBS番組「報道1930」に出演し、政治とカネの問題をめぐる政治資金規正法の改定などについて各党議員と議論しました。
自民党派閥の政治資金パーティーをめぐる裏金事件を契機とした規正法改定にもかかわらず、自民党の鈴木馨祐政調副会長は、番組司会の松原耕二氏から、前日のNHK番組で「野党の追及は自民党の力をそぎたい政局的な話」だと述べたことについて問われ、「自民党の収支構造に直結するものだけがピックアップされている」などと、あたかも他党も含めた問題であるかのように強弁。小池氏は「裏金づくりは自民党が組織的に行った犯罪だ。国民の怒りに対する認識がまったく甘い」と厳しく指摘しました。
規正法改定の与党案では、政党から政治家個人に支給され、使途も明らかになっていない政策活動費について、「党勢拡大費」など大まかな項目を公開するとしています。小池氏は「政策活動費はいっさいなくすべきだ。大きなブラックボックスを、少し小さなブラックボックスにするだけで、中身が適正に使われているかどうかチェックは全然できない」と指摘。立憲民主党の逢坂誠二代表代行も「私も同様に思う」と述べました。
司会から「なぜ政策活動費が必要か」と問われた鈴木氏は「国会対策では野党対策も含めてさまざまある」などと発言。小池氏は「野党にお金を配ったかのようなことを、こんなところで言うべきではない。私たちはそんな金はいっさい受け取っていない」と一蹴しました。
鈴木氏が座長を務める自民党政治刷新本部のワーキンググループでは検討項目に「出版・機関紙販売事業の透明性」「労働組合等の政治活動および政治資金等の透明性」などが盛り込まれています。自民党は「不記載」が問題だという立場で、企業・団体献金には何の規制も設けません。
小池氏は「(自民党に)まったく反省がないことの表れだ。『しんぶん赤旗』は共産党の主張をどれだけ多くの人に伝えるのかという目的のためにやっており、収益が目的のパーティーとはまったく違う。それをやり玉にあげて、最大の問題である企業・団体献金については一言も触れない。裏金を暴いたから『赤旗』に矛先を向けるのは、とんでもない話だ」と厳しく批判しました。
鈴木氏は「全体の問題として、きれいにしていく努力をわれわれはするべきだと思う」と弁解。小池氏は「全体をきれいにすると言うなら、企業・団体献金の大穴がある。企業・団体献金を禁止しなければ、再発防止にならない」と強調しました。
自民党政権が選挙のさいに内閣官房機密費を使って候補者に現金を渡していたとの報道について、前日のNHK番組で「選挙目的で使うことはない。そこは断言させていただく」と強弁していた鈴木氏は、小池氏に「断言した根拠は何か」とただされても「私はそれ以上コメントしようがない」などと回答不能に陥りました。