2024年5月11日(土)
水俣病被害者の声閉ざすシナリオは言語道断
山添氏
日本共産党の山添拓政策委員長は10日、国会内で会見し、水俣病の被害者団体と伊藤信太郎環境相の懇談で環境省が「3分でマイクオフ」などとした台本を作成していたことについて問われ、「水俣病被害者の声を閉ざすシナリオを描いていたということであり言語道断だ」と批判しました。
山添氏は「水俣病が環境行政の出発点であるにもかかわらず、その出発点を忘れてこういう扱いをしてきた。今回だけでなく、この間も同様の扱いをしてきたのではないか」と述べ、徹底して事実関係を明らかにするべきだと強調しました。
また、伊藤環境相による謝罪について「求められているのは救済だ。本来救済されるべき被害がいまだ存在する。その声を聞かない姿勢を反省するのであれば、救済のための対応を考えるべきだ」と主張しました。
そのうえで、居住地域などで救済対象を線引きし、被害の実態をまともに調査しない国の姿勢自体が批判されてきたと指摘。「きちんと調査して被害に見合った救済を図っていくことが環境行政を立て直す出発点になる」と強調しました。