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2024年5月11日(土)

台本に「マイクオフ」

環境相と水俣病被害者の懇談

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(写真)「3分でマイクオフ」と書かれた、環境省が用意した「懇談シナリオ」

 環境省職員が水俣病の被害者団体との懇談で発言中にマイクを切り発言を遮った問題で、発言時間が3分を超えると「マイクオフ」にすると明記した「懇談シナリオ」を、環境省が用意していたことが分かりました。同省が公表(9日)しました。

 公表されたのは「水俣病関係団体との懇談シナリオ」と書かれた台本です。伊藤信太郎環境相らと被害者団体との懇談40分間のスケジュールが書かれています。

 シナリオには発言者の「持ち時間が近づいた場合」として、「3分でマイクオフ」と明記しています。実際に1日に熊本県水俣市であった懇談では、被害者団体の発言時間が3分経過した後、同省職員がマイクの音量を切っていました。

 また、環境省室長の発言内容として「長くなるようでしたら、失礼とは存じますが、途中でお声かけし、当方でマイクをオフにさせていただくこともあるかもしれません」と記されています。ただ当日、室長はマイクを切るとの説明をしていませんでした。

 本紙の取材に環境省は、例年、発言時間3分という運用をしてきたとし、「マイクを切る対応は今回が初めてだ」としています。

 懇談参加団体の「水俣病不知火患者会」の元島市朗事務局長は、「マイクを切ると書いた台本を用意することは許されない行為だ。環境省が真摯(しんし)に患者と向き合う姿勢がないことの表れだ」と批判しました。


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