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2024年5月6日(月)

ロンドン市長に労働党現職

地方選で保守党敗北続く

 【ベルリン=吉本博美】英国の首都ロンドンで行われた市長選挙で国政最大野党・労働党の現職サディク・カーン市長(53)が3選を果たしました。市長選は2日投票の中部イングランドの統一地方選挙の一環で、4日に開票結果が公表されました。

 カーン氏は、2016年に欧米主要国の首都で初のイスラム教徒首長として当選。任期中は学校給食の無償化をはじめ子どもの貧困問題や人種差別への対策、LGBTQ(性的少数者)の権利推進に積極的に取り組みました。

 市長選では、公営住宅の大幅増設や自動車の排ガス規制に取り組むと表明。緑の党など他の野党も支持に回り、カーン氏の得票率は約44%、保守党候補は約32%となりました。

 ロンドン市長選を含むイングランド地方選挙は、今年中に行われる見通しの総選挙の前哨戦として注目されました。与党・保守党が議席半減の大敗を喫し、労働党が躍進。昨年からの世論調査でも労働党の支持率は保守党を常に上回り、今回の選挙でスナク政権のレームダック(死に体)化が一段と鮮明になりました。

 労働党のキア・スターマー党首は英紙ガーディアンに対し、保守党が優勢だったイングランドで複数の自治体で初の労働党市長が誕生し、議席も数多く獲得できたことを評価。次期総選挙は「(保守党政権がもたらした)14年間に及ぶ国家の衰退と分断に目をつむるか、労働党と共に国家の再生を果たすかの選択だ」と述べました。


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