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2024年5月2日(木)

裏金・物価高騰・賃上げ…政治変えよう

「デコトラ」怒り満載

中央メーデー

写真

(写真)漫画「ドラゴンボール」をモデルにしたデコレーションを用意した東京土建中野支部=1日、東京都渋谷区

 1日、東京・代々木公園で開かれた第95回中央メーデー。雨が降る中、デモ行進には、軍拡、物価高騰、自民党派閥の政治資金パーティー裏金問題など政治・社会問題を批判し、今の世相を皮肉る、派手に装飾させた「デコトラ」が姿を見せました。

 東京土建一般労働組合葛飾支部のトラックの荷台には、発泡ウレタンやクッション、毛糸などで形作られた岸田文雄首相の顔。その足元には段ボールで作った1万円札の札束がいくつもあります。巨大なメガネのレンズには「増税」の二文字も。自民党派閥の政治資金パーティー裏金事件をイメージしてつくったと話すのは、Aさん(27)です。同支部の青年部長を務めています。

 1月ごろから同じ青年部の男性(25)とともに、どのような世相をイメージしてトラックを装飾しようか悩んだ末、裏金事件にしたといいます。

 3月からメーデーの前日まで制作に携わったAさんは、「円安や物価高騰で、市民の生活はきつくなっていくばかり。なのに自民党の人たちは裏金で自分たちの利権を守ろうとしている。許せないですよね。その思いを感じ取ってもらえたら」と話します。

 3人の子どもを育てています。「軍事ではなく、とにかく社会保障を充実させてほしい」と訴えました。

 東京土建板橋支部は、ゴジラをモデルにしたデコレーションを披露。反戦・反核、賃金上げと消費税減税を訴えました。1954年にアメリカが太平洋マーシャル諸島ビキニ環礁で行った水爆実験から今年で70年。そこで、同じく核実験で生まれたゴジラを選びました。

 制作にかかわった男性(21)は、賃金は全く上がっていないと言います。「遊ぶためのお金なんて、税金に取られてしまって本当にありません。岸田政権については、もう諦めています」

 東京土建中野支部は、漫画「ドラゴンボール」をモデルにしたデコレーションを用意しました。今年のえとが「辰(たつ)」であり、今年3月に急逝した原作者の鳥山明氏への追悼の意味も込めました。「七つのドラゴンボールで『願い』をかなえる。労働者の要求、例えば『賃上げしてくれ』は、ぜひかなえてほしい願いです。そういった労働者の願いを『掲げる』と『かなえる』を掛け合わせました」と話すのは、同支部で書記をしている女性(26)です。

 「賃金が上がれば、すべてにプラスの影響が起きます。生産物の品質も向上し、人びとの生活の質もよくなります。プラスのループが出来上がります。すべての根底にあるのは、やはり賃上げです」と語りました。

 女性は、岸田政権については「今の政治は大企業を優遇している。労働者に優しい政治をして、労働者に優しい国にしていってほしい」と述べました。


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