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2024年5月2日(木)

イスラエルのラファ侵攻

国連総長、中止求める

 グテレス国連事務総長は4月30日、イスラエルが検討しているパレスチナのガザ地区最南部ラファへの軍事侵攻について「さらに多数の民間人を殺害することになり、耐え難い緊張激化を招く」と述べ、作戦の中止を要求しました。ニューヨークの国連本部で記者団に語りました。

 イスラエルのネタニヤフ首相が同日、イスラム組織ハマスとの停戦合意が成立するか否かにかかわらず、ラファに地上侵攻する意向を表明したのを受けた発言です。グテレス氏は「国連安保理の全理事国に加えて多くの国々が作戦への反対を明確に表明している」と強調。「イスラエルに影響力を持つあらゆる国々に作戦阻止のために全力を尽くすよう呼び掛ける」と述べました。

 グテレス氏はまた、人道的停戦やすべての人質の即時・無条件解放、人道支援の強化への支持を改めて表明し、イスラエルとハマスに休戦に合意するよう訴えました。

 グテレス氏はラファには120万人以上が避難し、その多くはイスラエルの攻撃から逃れてきた人たちだと指摘。「国際人道法のもとで民間人は保護されねばならない」「人道支援のトラック、施設、要員、支援を必要としている人々が標的にされてはならない」と強調しました。

 イスラエル軍が撤退した後にガザの病院やその周辺で400人以上の遺体が発見された件については「法医学の専門家を交えた国際的な独立した調査が不可欠だ」と述べました。「遺族は何が起きたのかを知る権利がある。世界は、起きたかもしれない国際法違反について責任を追及する権利がある」と指摘しました。


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