2024年4月19日(金)
援助妨害 ガザ飢饉深刻
UNRWA事務局長 イスラエルを非難
国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)のラザリニ事務局長は17日、ニューヨークで開かれた国連安保理会合での報告で、イスラエルが軍事侵攻するパレスチナ自治区ガザの全域で「人為的な飢饉(ききん)が支配している」と告発しました。UNRWAの援助物資輸送をイスラエルが妨害していることなどを非難しました。
「現在、国際的な平和と安全に深刻な影響を及ぼす(イスラエル政府の)UNRWAの活動を終わらせようとする狡猾(こうかつ)なキャンペーンが進行中だ」。ロイター通信などによると、ラザリニ氏は同会合でこう訴えました。
ガザ北部で幼い子どもたちが栄養失調や脱水症状で死に始めていると述べ、ガザ域外で待機している食料や水などの「援助物資を届けて人々の命を救う許可を、UNRWAは与えられていない」と説明しました。
同氏の説明によると、UNRWAが北部への援助物資輸送を要請してもイスラエル政府は何度も拒否しています。UNRWA職員は、イスラエル政府と人道支援団体の調整会議からも締め出されているといいます。
イスラエルのガザでの軍事侵攻が始まった昨年10月以降、「UNRWAの施設や職員が標的にされている。178人の職員が(イスラエル軍の攻撃で)殺害された」とも述べました。