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2024年4月17日(水)

きょうの潮流

 各地で4月とは思えない、今年一番の暑さになった15日。テレビでは早くも、ことしの夏はどんな暑さになるんだろうと心配していました▼国連の専門機関「世界気象機関」が先月、報告書を発表。2023年の地球規模の気候の現状をまとめています。それによると、昨年は記録的な暑さで、世界の地表付近の平均気温は産業革命前と比べて1・45度上回ったと▼気温だけでなく海面上昇、海洋熱、南極の海氷減少、氷河後退のそれぞれの記録が更新されました。熱波や洪水、干ばつ、山火事、激化する熱帯低気圧によって、世界で数百万もの人々の日常生活をひっくり返し、ばく大な経済的損失をもたらしたといいます▼報告書について国連のグテレス事務総長は「すべての主な指標でサイレンが鳴り響いている。変化は加速している」と警告しています。同総長が昨年、「地球温暖化の時代は終わり、地球沸騰化の時代が到来した」といっていたのを思い出します▼気になる話も。科学誌『ネイチャー』には、昨年の異例の暑さは科学者を悩ませているとする気象学者の見解が掲載されていました。異例の状態が8月までに落ち着かなければ、世界は未知の領域に入ることになると▼いずれにしても対策が急がれています。気温が長期的に上昇するのは、二酸化炭素など温室効果ガスの大気中の濃度が増加するためです。大量に排出する石炭火力発電をあの手この手で延命させようとする岸田政権。世界の警告を受け止める姿勢は見られません。


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