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2024年3月31日(日)

大阪 万博工事 可燃性ガス爆発

危険な会場 直ちに中止を

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 来年4月から大阪市の人工島・夢洲(ゆめしま)で開催予定の大阪・関西万博の会場建設現場で28日、埋め立てられた廃棄物から発生した可燃性ガスによる爆発事故が起きました。可燃性ガスは発生し続けており、市民からは「恐れていたことが起こった。危険な万博は直ちに中止を」との声が上がっています。

 事故が起きたのは「グリーンワールド(GW)工区」の屋外イベント広場横のトイレ1階。溶接作業による火花が配管ピット(空間)内にたまった可燃性ガスに引火し爆発、1階床が破損しました。

 同工区のある夢洲1区は廃棄物の処分場で、地下にはメタンガスなどの可燃性ガスのほかダイオキシンなど有害物質が大量に埋まっています。可燃性ガスを放出する管(写真)は、市民団体が確認しただけでも79本に上ります。

 日本共産党は2022年11月に山下芳生副委員長らが現地を調査し、まともな土壌調査もなく、市民を危険にさらす万博・カジノは中止すべきだと国会でも追及してきました。

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 しかし、万博協会はガス抜き管の出口の付け替えだけで建設工事を推進。政府も「開催は危険だと認識していない」(自見英子万博相)と容認してきましたが、今回の事故で危険性が露呈しました。

 万博協会は会場の他の区域は「建設残土などであり可燃性ガスの発生はない」としていますが、メタンガスは夢洲他区の地下鉄工事でも見つかり、大規模な対策工事を余儀なくされています。

 夢洲での万博・カジノ建設計画は、吉村洋文府知事ら維新の会主導で進められてきました。万博協会や府市は速やかな工事再開を図りたい構えですが、現場の総点検や作業労働者の安全確保策なども示されていません。「おおさか市民ネットワーク」の藤永延代さんは「私たちが危険だと言ってきたことが次々と現実になっている。人身・大事故があってからでは遅い。万博・カジノは即時中止すべきだ」と訴えます。

当局の責任重大

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 たつみコータロー・日本共産党府カジノ・万博PT責任者 私たちはこれまでもメタンガス問題を指摘してきましたが、当局は「大丈夫」の一点張りであり、責任が厳しく問われます。今回の爆発箇所は会場入り口付近であり、子どもも含めた来場者が通過するところであり、極めて重大です。この事故は廃棄物の最終処分場である夢洲以外では起こり得ません。こんな危険なところに2820万人もの人を集めるなどあまりにも危険です。万博はきっぱり中止を決断すべきです。


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