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2024年3月30日(土)

裏金解明 後ろ向き会見

幕引き狙い 首相あらわ

 自民党派閥の政治資金パーティー収入を巡る裏金事件では、「信頼回復のために火の玉となって、自民党の先頭に立って取り組んでいく」と語ってきた岸田文雄首相。しかし、28日の記者会見では同事件について自らの言葉で語ることにさえ極めて後ろ向きでした。

 記者との質疑に先立つ約14分間の冒頭発言で岸田首相は、経済政策に大半の時間を割いた一方、裏金事件では「政治資金規正法の改正等に本格的に取り組んでいく。政治とカネを巡る諸問題については、質疑の中で丁寧に説明をさせていただく」と述べただけでした。「聞かれなければ語らない」とでも言わんばかりの態度です。

 その後の質疑では、幹事社の記者2人から裏金事件についての質問はなく、他の記者も9人中3人が質問しただけ。安倍派によるキックバックの経緯について問われても、「聞き取り調査のさなかで、私の立場で何か言うのは控えねばならない」などと答えただけで、事件解明に向けた具体的な道筋は示しませんでした。

 事件の説明にも解明にも触れず、処分だけは「来週中にも」と表明。真相は未解明のまま、早くも幕引きを図ろうとする思惑が透けて見えます。(宮)


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