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2024年3月28日(木)

きょうの潮流

 「政治の原点はふるさとにあり」。和歌山の御坊市で生まれ育った青年は、自民党代議士の秘書として政界にとびこみました▼36歳で地元和歌山の県議となり44歳で国政に。以来40年以上、衆院議員を務め歴代最高齢の77歳で安倍政権下の幹事長に就任。二階俊博氏は権力が集中する職に最も長い5年2カ月も居座りました▼親交ある人の間で知られる「二階みかん」。あいさつ回りで地元産のみかんを配ることからその名が付きました。義理(G)と人情(N)とプレゼント(P)。幅ひろい関係者はそれを「二階のGNP」と呼んだといいます(『ナンバー2の美学』)▼田中角栄を師とあおぎ、権勢を誇ってきた二階氏が次期衆院選に出ないと表明しました。裏金事件の政治責任をとると。しかし党の要職や派閥の長を務めながら、巨額の裏金づくりの真相には口を閉ざしたまま。しかも年齢のことを会見で問われると「お前もその年くるんだよ。ばかやろう」と捨てぜりふまで▼地方のための政治を信条としてきたといいますが、力を入れてきた国土強靱(きょうじん)化や観光立国は公共事業の上積みや利権の温床に。結局は、地方を切り捨ててきた自民党政治の中枢を歩みました▼二階氏の原点、御坊市では大きな変化が起きています。5年前の県議選で共産党の候補者が二階氏の元秘書を破ったり、昨年の市議選でも共産党の新人がトップ当選を。自民党政治と正面から対決する党の躍進は、二階流の政治と決別したいという市民の意思を示しています。


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