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2024年3月26日(火)

ガザ北部 食料搬入 イスラエル「認めない」

WHO「飢餓深刻 撤回を」

 イスラエルの大規模な軍事攻撃により住民の飢餓が深刻化するパレスチナ・ガザをめぐり、イスラエル当局は24日、国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)によるガザ北部への食料搬入を今後認めないと、国連に通告しました。UNRWAのラザリニ事務局長が、X(旧ツイッター)の投稿で明らかにしました。

 ラザリニ氏は、UNRWAによる北部への食料搬入を承認しないとするイスラエルの姿勢について「言語道断だ。人為的な飢饉(ききん)の最中の命を救う支援を意図的に妨害するものだ」と非難し、撤回を求めました。

 同氏は、UNRWAがガザの避難民に最も多くの支援を行う最大組織であることを改めて強調。その使命を妨害すれば「飢饉に向かう時計の針は早まり、多くの人々が飢えと脱水症状、シェルターの不足で命を落とすことになるだろう。こんなことはあってはならない。私たち人類全体の人間性を汚すだけだ」と指摘しました。

 世界保健機関(WHO)のテドロス事務局長もXの投稿で、イスラエルの今回の妨害について、「早急に撤回されなければならない。(ガザでの)飢餓のレベルは深刻だ。食料を届けるためのあらゆる努力を許可するだけでなく、食料輸送を直ちに加速させるべきだ」と呼びかけました。

 国連のグテレス事務総長は、ガザとエジプトの境界にあるラファ検問所を訪問した翌日の24日にエジプトの首都カイロで記者会見。「イスラエルは(ガザへの支援物資搬入の)残りの障害・障壁を取り除く必要がある」と訴えました。

 グテレス氏は、支援物資を搬入できる検問所や支援の拠点を増やすことも求め、支援物資の重量物を輸送する「効率的で効果的な唯一の方法は陸路だ」と強調。支援拡大のために「人道的即時停戦を繰り返し求める」と表明しました。


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