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2024年3月23日(土)

秋元元自民議員 二審も実刑

東京高裁判決 カジノ巡る収賄

 カジノを中核とする統合型リゾート(IR)事業をめぐる汚職事件で、収賄と組織犯罪処罰法違反(証人等買収)の罪に問われた元衆院議員の秋元司被告(52)=自民党離党=の控訴審判決が22日、東京高裁でありました。安東章裁判長は、懲役4年、追徴金758万5779円とした一審東京地裁の実刑判決を支持し、無罪を主張した被告側の控訴を棄却しました。

 判決によると、日本でIR参入を計画していた中国企業「500ドットコム」元顧問2人(いずれも贈賄で有罪確定)は、2017年9月28日、IR担当の内閣府副大臣だった秋元被告に議員会館で現金300万円を渡しました。同社が秋元被告など複数の国会議員に現金の提供を計画していたことは明らかで、提供先や金額を記したメモなどと元顧問の証言は「十分に信用できる」としています。

 控訴審で秋元被告側は、当日の日程表や歩数を記録するスマートフォンアプリのデータを根拠に「議員会館には行っていない」と主張し、元顧問との面会を否定していました。

 判決は「面会予定が日程表に記載されなかったことは不自然とは言えない」と指摘。アプリが計測を停止している時間帯に秋元被告が歩いた証拠があるとして、「歩行状況を正確に反映しているとは言えない」としました。

 この他に▽17年8月に同社が那覇市で開いたIRシンポジウムの講演料200万円▽同年末の中国旅行の費用182万5054円相当▽18年2月の北海道旅行の費用76万725円相当―も「賄賂にあたる」と認めました。

 秋元被告が複数の支援者に協力を求め、元顧問に虚偽の供述をさせる見返りとして現金の提供を持ちかけた行為も「(一審判決に)事実誤認はない」と断定しました。

 秋元被告側は、判決を不服として上告しました。同被告は、公職選挙法違反事件で柿沢未途元法務副大臣=自民党離党=が辞職したことに伴う衆院東京15区補選(4月28日投開票)への立候補を表明しています。


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