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2024年3月22日(金)

きょうの潮流

 無謀な万博に巨額の税金をつぎ込む大阪市で、公園や街路の樹木が次々と切り落とされ無残な姿をさらしています。大阪市が2018年から進めている公園の樹木や街路樹約1万9000本もの伐採事業によるものです▼倒木の危険や根上がりで歩道を壊すなど住民の「安全・安心」を守るためだといいますが、市民は「緑が少ない大阪では大切に守ることこそ必要。危険だからと伐採するのは乱暴で市民無視だ」と批判。専門家も「剪定(せんてい)をすれば済む木も多い。ばっさり切る必要はない」と指摘します▼伐採で削減できるのは公園の管理費。すでに剪定本数は10年で6割も減っており、大量伐採で大幅削減がはかられます。「身を切る改革」ならぬ「木を切る改革」との指摘通り▼市民が立ち上がり伐採の延期や見直しを実施させたところもありますが、市は姿勢を変えておらず市民とのせめぎあいが続いています▼大阪市は「稼ぐ公園」を掲げて公園管理の民間委託を進め、公園内に劇場やレストランなど商業施設を誘致するため樹木を伐採してきました。維新市政は「税収になる」と自慢し公園までもうけ口にする亡者ぶりです▼横山英幸市長は店舗前の街路樹を除草剤で枯れさせたビッグモーターを「街路樹は住民の憩いの空間」と非難しましたが、市民は「つじつまがあわへんやん」と批判。「都構想」からカジノ・万博、木を切る改革と「つじつまのあわない政治」が続く大阪。粘り強いたたかいは、市民無視の政治を追いつめる力です。


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