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2024年3月14日(木)

“「宝の島」の未来売った”

馬毛島基地建設反対訴訟 原告側弁論

鹿児島地裁

写真

(写真)裁判所へ向かう、原告、弁護団、支援者ら=12日、鹿児島市

 馬毛島(鹿児島県西之表市)への自衛隊基地建設をめぐり、西之表市長による市有地売却や市道廃止処分は、裁量権の逸脱・乱用に当たり、売却価格も不適正であり違法だとして、種子島の西之表市民30人が、損害賠償と処分の取り消しを求める、「馬毛島基地建設反対住民訴訟」の第1回口頭弁論が12日、鹿児島地裁でありました。

 原告団長の和田香穂里さんと漁師の濱田純男さんが意見陳述。和田さんは「私たち市民が失ったものは、単なる土地や道路ではありません。『宝の島』馬毛島がもたらす計り知れない豊かな未来と、馬毛島・種子島の静かで平和な暮らしです」「市民の有形無形の財産と未来を売却した市長の行為と、そこに至るまでの公約違反や説明責任の放棄は、民主主義と地方自治の根幹を揺るがすものであり黙って見過ごすわけにはいかない」と訴えました。

 濱田さんは「市道は漁業用地に接していて、入会権があるにもかかわらず、私たち漁業者の意見は全く聞かれていない」と訴えました。

 被告の市側は、原告らの請求棄却を求め、争う姿勢を示しました。

 濱田さんは同日、鹿児島地裁に、馬毛島周辺で漁を営む権利が侵害されているとして、国(防衛相)を相手に、馬毛島沿岸の港湾施設工事差し止めを求める民事訴訟を起こしました。


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