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2024年3月8日(金)

能登半島1.1地震

未来に夢ある復興を

石川・輪島 紙議員が農漁業者に聞く

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(写真)島漁港の隆起した海岸について鐙市議から説明を受ける紙議員=6日、石川県輪島市

 能登半島地震で甚大な被害を受けた石川県輪島市。発災から2カ月たったいまも生業(なりわい)再建の道のりは険しい状況です。日本共産党の紙智子参院議員は6日、同市で農漁業関係者から被災の現状や課題について聞き取りしました。同党の鐙(あぶみ)史朗・輪島市議が同行しました。

 地震で海岸が隆起し、出漁できない状態が続く輪島港。復興に向けた浚渫(しゅんせつ)作業が2月16日に始まりましたが、終了時期のメドは立っていません。石川県漁業協同組合輪島支所の上濱敏彦統括参事は、「(輪島の)外に出た漁師たちが戻ってきてくれるのか」と懸念する一方、次の世代につなげられる「未来に夢を持てる復活を」と強調します。

 出漁できず収入が途絶えた漁師らは浚渫作業の中、船の移動や災害ごみの回収などで「食いつないでいる」といいます。ただ、高齢の漁師は重労働ができず収入を得られていません。上濱さんは「新型コロナのときのような支援金があれば」と訴えます。紙議員は「復旧・復興とその間の生活を支える中長期的な問題だ。国の支援が着実に届くよう審議を進めていく」と力を込めました。

 一方、農業は強い揺れであぜ道の崩落や用水路のU字溝が破断。田畑への水の供給が行えず、作付けできない深刻な被害となっています。同市のコメ農家のAさん(70)は「今年はもう無理。来年もできるかどうか」と嘆きます。

 朝市に出品する農作物を生産するBさん(75)は「あともう5年は農業やりたいと思ったんねけど」と嘆きます。ただ、Bさんは諦めていないといいます。「もういっときやろうと思って」と笑顔を見せます。紙議員は「希望を持てるように国会からも応援していきたい」と応じました。(田中智己)


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