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2024年3月8日(金)

2024国際女性デー

中絶は権利 連帯の輪

欧州全域で運動へ

 【ベルリン=吉本博美】欧州全域で人工妊娠中絶の権利と支援を前進させようと、各国の女性団体による新たな共同運動「私の声、私の選択」が立ち上がりました。フランスが4日に中絶の自由を憲法に明記すると決定したことを受けて、5日にスロベニアで発足。アイルランドやスペイン、フランス、フィンランドなどの女性団体が参加表明し、今後も連帯の輪が広がる見通しです。

 共同運動は100万人規模の署名活動を展開し、欧州連合(EU)加盟国内での中絶の施術に対する財政支援の拡大や、性と体の自己選択権を「基本的人権」として保障するよう求めます。フランスで憲法に中絶の自由が明記されたのは「画期的成果」と評価し、欧州中で女性の権利を守る機運を高めていこうと呼びかけました。

 共同運動の発起人ニカ・コバク氏(スロベニア)は「中絶の禁止は多くの女性たちの心身を脅かすだけだ」と指摘。2022年に米国の連邦最高裁が憲法上の中絶の権利を覆したようなことが欧州でも起こってはならないと主張しました。

 中絶が原則禁止されているクロアチアやポーランドの女性団体も参加。2018年の国民投票で人工妊娠中絶を合法化した、アイルランドの「全国女性協議会」のドウレン・クロソン氏は「アイルランド国民は、生殖に関する適切な医療ケア体制がないことでもたらされる痛みや罪悪感・偏見を理解している」と欧州メディア「ユーロニュース」に語りました。


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