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2024年3月6日(水)

廃園問題

専決は違法 判決「異議ない」

小金井市が控訴断念

東京

写真

(写真)小金井市役所=2023年撮影

 前市長が市立保育園2園の廃園条例を専決処分したことは、違法な専決で条例は無効とした東京地裁判決を受けて、被告の東京都小金井市の白井亨市長は5日、控訴しないと表明しました。

 原告は、長男が廃園対象の園に通う女性です。女性は、次男を同園に入園させ、復職を希望していました。しかし、2022年9月に西岡真一郎前市長による専決を受けて、市は同園の0歳児募集を停止。女性は利用申請をしましたが、市は「利用不可」に。次男の入園と、復職がかないませんでした。2月22日の判決は、市に女性へ10万円の損害賠償を命じています。

 白井市長は5日の市議会で「前市長の専決処分を違法であると判断した裁判所の判断に異議がない」と控訴しない理由を説明しました。

 「原告の方そしてお子さんを、これ以上不安定な立場におけない」「(次男の)保育園の施設利用を不可とした処分を取り消すとした判断を重く受け止め、ただちに是正する」と述べました。

 また白井市長は、次男の「速やかな保育園の入所に向けて手続きを進めます」としました。

 一方で、廃園対象とされた市立園2園について「0歳児、1歳児の募集を再開し、その児童を受け入れるための安定的な保育体制の確保ができない状況。募集をただちにできない」としています。

 判決を受けて、小金井市では先月26日、保護者らが白井市長に控訴断念を求める要請をしました。


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