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2024年2月28日(水)

劇団、パワハラ認める

「宝塚」団員死亡 遺族代理人会見

 宝塚歌劇団(兵庫県宝塚市)の宙組に所属していた女性団員(25)が死亡し、遺族側がパワハラにあたる行為があったと主張している問題で27日、遺族側代理人が記者会見を東京都内で開き、劇団側は多くがパワハラにあたると認めたことを明らかにしました。


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(写真)宝塚歌劇団団員の死亡事件について記者会見する遺族代理人の川人博弁護士(左)と井上耕史弁護士=27日、東京都内

 劇団側はこの問題で、パワハラやいじめは確認できなかったとする調査報告書を昨年11月に公表していました。遺族側は、「上級生がヘアアイロンで(女性の)髪を巻き、やけどを負わせた」など少なくとも15項目にのぼるハラスメント行為があったとする意見書を劇団側に提出し、謝罪を求めています。

 会見で遺族側代理人の川人博弁護士は、劇団側が遺族側にあてた1月24日付の書面で、15項目のうち多くがパワハラにあたると認めたことを明らかにしました。書面は、これらの行為が女性に「多大な心理的負荷を与えた」と説明。経営陣が何も対策をとらなかったことでこのような事態が起きたとして、「全ての責任が劇団にあることを認め、深く謝罪する」としています。

 会見では、劇団の現役団員でもある女性の妹が書いた「訴え」が読み上げられました。この中で女性の妹は、いまだに遺族側への聞き取りが行われておらず、「劇団は今に至ってもなお、パワハラをおこなった者の言い分のみを聞き、第三者の証言を無視しているのは納得がいきません」「劇団は一つの企業です。企業として、公平な立場で事実に向き合うべきです」と訴えました。

 川人弁護士は「パワハラがあったことは事実だ。合意書を結ぶにあたって、(劇団側は)言動の一つひとつについてしっかり向き合い、謝罪しなければならない。それがなければ、交渉以外の必要な手続きをとってハラスメントの認定と謝罪を求めていきたい」と強調しました。


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