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2024年2月28日(水)

避難生活の不自由続くなか―曲技飛行で「元気づける」?!

ブルーインパルス 能登上空で

防衛相が検討表明

 木原稔防衛相は27日の衆院予算委員会分科会で、能登半島地震の被災者を「元気づける」ためとして、3月に同半島上空で航空自衛隊の曲技チーム「ブルーインパルス」を飛行させる方向で検討する考えを示しました。自民党の小森卓郎氏の質問に対する答弁。木原氏は「前向きに進めていく」と語りました。

 ブルーインパルスは北陸新幹線の金沢―敦賀間が開業する3月16日に石川、福井両県で展示飛行を予定。能登での飛行はこの前後で調整します。しかし、被災地ではいまだに体育館など1次避難所に7000人が滞在。継続的な温かい食事や入浴・洗濯なども不十分な人が少なくありません。こうした現状を残したまま、自衛隊機の曲技飛行で「元気づける」という発想は、あまりにも被災者を見下したものだといわざるをえません。

 ブルーインパルスは空自松島基地(宮城県東松島市)に所属。新型コロナウイルス感染が拡大した2020年5月にも、医療関係者への「感謝」を示すため東京都心上空を飛行しましたが、医療現場からは「感謝というなら医療従事者に経済支援を」と強い批判の声が上がりました。

 21年7月の東京五輪での展示飛行では、埼玉県内で大量の染料を家屋や自動車に付着させる事故も起こしました。


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