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2024年2月20日(火)

ナセル病院機能停止

ガザ南部 酸素供給断たれ7人死亡

医療従事者に手錠・暴行

 【カイロ=秋山豊】パレスチナのガザ保健当局と世界保健機関(WHO)は18日、ガザ南部ハンユニスでイスラエル軍の襲撃を受けたナセル病院が機能を停止したとそれぞれ発表しました。

 ナセル病院はガザで2番目に大きい病院です。イスラエル軍は18日も同病院と周辺地域で軍事行動を続けました。

 ナセル病院では、イスラエル軍の襲撃を受けてこれまでに電気が遮断され、ガザ保健当局によると酸素供給を断たれて患者7人が死亡しました。イスラエル軍は医療従事者に手錠をかけ、暴行。服を脱がせ、産科病棟に長時間押し込めました。

 イスラエル軍は医療従事者70人を逮捕しました。病院には医療従事者が25人しか残っていません。汚水があふれ、断水も起きています。

 WHOのテドロス事務局長はX(旧ツイッター)に「WHOのチームが燃料を届けるために病院に到着したが、患者の状態や重要な医療ニーズを判断するためといっても、入ることを許されなかった」と投稿しました。

 テドロス氏は「病院には約200人の患者がいる」と述べ、少なくとも20人をほかの病院に緊急に移送する必要があるとして「遅れると、その代償は患者の命になる」と警告しました。

 ガザの病院はイスラエル軍の無差別攻撃と燃料不足でほとんどが機能を停止し、人口約230万人の住民はまともな医療を受けられなくなっています。

 イスラエルメディアによると、軍はナセル病院で100人以上を逮捕し、周辺でイスラム組織ハマスのメンバーを殺害しています。イスラエル軍は、ハマスが拉致した人質のためにイスラエルから送られた医薬品と、ハマスの武器を発見したと主張しています。


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