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2024年2月10日(土)

きょうの潮流

 日常を取り戻すとりくみが進められていました。学校が再開され、楽しげに通う子どもたち。しかし一見平和な光景は、いまだ空爆の危険と隣りあわせです▼そこはミャンマー北部の村。民主派による国民統一政府(NUG)が掌握した地域といわれ、現地の様子をNHKが伝えていました。軍のクーデターから3年。ミャンマーの人権団体によると、この間に4400人をこえる市民が殺され、いまも2万人近くが拘束されています▼一方で昨年からNUGと少数民族が共闘し、北西部を中心に攻勢を強めています。抵抗や抗議も続き、不服従運動に参加して学校から追放された教師は「軍の攻撃を恐れているが、子どもたちのために最善を尽くしたい」と復帰していました▼対話による解決をさぐる動きも表れています。先月開かれた東南アジア諸国連合(ASEAN)の外相会議にミャンマー軍政は外務省高官を派遣。暗礁に乗り上げていたASEANの仲介が動きだすのではと期待されています▼非常事態宣言は五たび延長。国内の避難民は260万人に上るといい、とくに子どもや女性は厳しい生活を強いられています。ウクライナやガザによってミャンマーが忘れられているという焦燥感も▼国連のグテレス事務総長は「民間人を標的にした軍の暴力と政治的弾圧を終わらせなければならない」と、国際社会の協力を呼びかけました。いまも各地で続く「沈黙のストライキ」。そこには軍の暴政にあらがう市民の不屈さが示されています。


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