2024年2月3日(土)
能登半島1.1地震
「仕事 日中だけでも」
障害者の作業所再開
![]() (写真)再開した作業所でパンをつくる利用者=1日、石川県能登町(一部加工) |
能登半島地震では多くの障害者も被災しています。石川県能登町にある障害者が通う作業所は発災から約4週間運営を停止していましたが、利用者や家族の「日中だけでも仕事がしたい」との声を受け、再開しました。
同町の社会福祉法人「礎(いしずえ)会」が運営する作業所「自立支援センターみずほ」では1月29日から20人が通い始め、パンなどをつくっています。職員のAさんは作業所の再開について「水も出ないから、迷ったが決断した」。いまは給水車の水を利用しています。
25人ほどの利用者や職員の多くが被災しました。「みずほ」は断水となり、運営を停止しましたが、建物被害は「軽かった」。一方、同社福が運営する高齢者用グループホームは建物や地盤に大きな被害を受けました。3キロほど離れた「みずほ」に高齢者18人を避難させ、職員も一緒に寝泊まりしています。Aさんは「認知症の人もいる。避難所に迷惑はかけられないと思った」と振り返ります。
職員は発災直後、利用者らの安否確認などに追われました。避難所で生活を続ける「みずほ」利用者の家族は「避難所生活はつらい。日中だけでも気分転換に仕事をさせたい」と話しました。
1日、調理室ではエプロン姿の利用者らがパンを焼いていました。「体がなまってたから完全復活するまでに時間かかるけど、仕事ができて良かった」と目を細めました。(津久井佑希)









