2024年1月27日(土)
きょうの潮流
「先生おしっこ!」と、子どもがせっかく教えてくれたのに「ごめん。ちょっと待って」と言わなきゃいけない。本当に悔しい▼「子どもたちにもう1人保育士を!」と全国の保護者や保育士の願いを集めた実行委員会が、党国会議員と懇談しました。長年の運動で山が動き、国は保育士配置基準の改善へと踏み出そうとしています。改善を実効性あるものに、そしてさらに充実してほしいと訴えました▼能登半島地震に見舞われた今、保育園で子どもの命をどう守るか改めて問われています。しかし今の配置基準で、自らの身も守りながら、泣き叫ぶ子どもたちと逃げるのは難しい。3人を抱っこできる“避難用抱っこひも”も市販されていますが、「こういうことじゃない!」と▼成長や発達を豊かに保障するためにも、人手は必要です。排せつの援助が必要な2、3歳児は、ズボンのはき方やトイレットペーパーの使い方など教えることがたくさんあるのに手が回りません。保育士1人がトイレ補助につきっきりになれば、ほかの子どもの対応が手薄になる。究極の選択を日々迫られています▼人手不足の日常では、ヒヤリとするような危ない場面にも直面します。「そんな時は『もう1人、おったら良かったのにな』と言い合っている」。ある園長は、懇談の場でこう語りました▼「一人一人を大事にしてあげられないから、保育士辞めます」。そんな切ない声に、政治がしっかり向き合うべき時。もう1人、いやもう2人、3人と保育士を!








