2024年1月25日(木)
パー券購入数虚偽記載か
複数買っても「1者」
22年に自民党京都府連
自民党京都府連(会長・西田昌司参院議員)が2022年に開いた政治資金パーティー「政経文化懇談会」で、実際のパーティー券の購入者数と異なる数を政治資金収支報告書に記載した政治資金規正法違反(虚偽記載)の疑いがあることが24日、本紙の取材で分かりました。(丹田智之)
![]() (写真)パーティー収入を会費3万円で割った数字が「対価の支払いをした者の数」として記載された自民党京都府連の政治資金収支報告書 |
府連のパーティーは22年6月4日、京都市勧業館「みやこめっせ」で開催されました。安倍晋三元首相の講演と懇親会の2部制で、会費は3万円でした。
京都府選挙管理委員会が公表した府連の収支報告書(同年分)によると、同パーティーの収入は4875万円です。府連は、この数字を会費の3万円で割った「1625」を「対価の支払いをした者の数」の欄に記載していました。1者が1枚ずつ購入した計算です。
本紙が府内の業界政治団体の収支報告書を調べたところ、府連から複数枚のパー券を購入した団体があったことが判明しました。
京都私立病院政治連盟は、会費として9万円を府連に支出したと収支報告書に記載しています。本紙の取材に、同連盟の事務担当者は「役員会で購入枚数を検討し、3枚分の代金9万円を支払った」と説明しました。
西陣織物振興連盟も府連に6万円を支出。同連盟の事務担当者は、買ったパー券の枚数について「2枚で間違いない」と認めました。
総務省政治資金課によると、一つの団体が複数枚のパー券を購入しても、対価の支払い者は「1者」とカウントします。
複数枚を購入した団体があるため、販売枚数と購入者数が一致する府連の収支報告書は虚偽記載の疑いがあります。虚偽記載をした場合、規正法では5年以下の禁錮または100万円以下の罰金が科されます。
本紙は収支報告書の記載内容について府連に質問状を送りましたが、期限までに回答はありませんでした。
京都市長選(2月4日投票)で「つなぐ京都2024」の福山和人候補(62)=無所属・新人=は、実質的な企業献金であるパー券による資金集めを批判して「政治家は市民の声を集めるべきだ」と訴えています。









