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2024年1月25日(木)

イスラエル孤立

国連総長 「2国家共存」否定を批判

安保理会合

 【ワシントン=島田峰隆】国連安全保障理事会は23日、イスラエルの軍事侵攻を受けるパレスチナのガザ地区をめぐり閣僚級の公開会合を開きました。各国からは、パレスチナ国家の樹立による「2国家共存」の実現や即時停戦を求める声が相次ぎ、イスラエルの孤立が目立ちました。

 会合冒頭で演説したグテレス国連事務総長は、イスラエルのネタニヤフ首相らが2国家共存を否定する発言を繰り返していることについて「受け入れられない」と批判しました。

 「イスラエルとパレスチナの紛争は2国家解決を通じてのみ永続的に終わらせることができる。イスラエルは占領を終わらせねばならない」と指摘。パレスチナ国家樹立の権利を否定することは紛争を無期限に長引かせるとして、「2国家解決のいかなる受け入れ拒否も断固として拒否されねばならない」と表明しました。

 グテレス氏は、ガザではイスラエルによる軍事作戦で主に女性と子ども2万5000人以上が殺害されたと指摘し、「なにがあろうとパレスチナ人に対する集団懲罰は正当化できない」と糾弾。「即時の人道的停戦」と「国際人道法違反の停止」を要求しました。

 またガザ北部へのアクセスがイスラエルによって否定されていると語り、ガザ全域に人道支援物資が急速かつ安全に行き渡るようイスラエル側に措置を要求しました。

 討論で発言したほとんどの国は「2国家解決の可能性を壊すいかなる言動も紛争の永続化につながる」(エクアドル)などとイスラエルを批判しました。

 2国家解決 2国家共存ともいいます。パレスチナ自治区のガザ地区とヨルダン川西岸地区(東エルサレム含む)にパレスチナの独立国家を樹立し、パレスチナとイスラエルが互いの存在を認めて共存を図り、中東和平の実現を目指す考えです。


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