2024年1月21日(日)
能登半島1.1地震
困りごと聞き取り 被災者自身が活動
できることから解決・改善
内灘の市民団体
能登半島地震による復旧・復興の道筋が見えないなか、被災者は不安な毎日を過ごしています。液状化とみられる被害が深刻な石川県内灘町では、地域の市民団体の人たちが、自身も被災しながらも住民の困りごとを聞いて改善しようとグループを結成。19日、取り組みを始めました。(前田智也)
![]() (写真)住民(左)から自身の体調や困りごとを聞く「1・1能登半島地震 がんばろう内灘 KSNJ」のメンバー=19日、石川県内灘町 |
グループの名称は「1・1能登半島地震 がんばろう内灘 KSNJ」です。アルファベットは、グループを構成する内灘町の健康友の会、新日本婦人の会、年金者組合、日本共産党(JCP)の頭文字から取りました。
一軒一軒訪問
責任者の角田豊子さん(石川県健康友の会連合会金沢北ブロック・内灘支部世話人)は、いまだに支援が十分にゆき渡らず家でじっとしている高齢者が多いと語ります。「とにかく行動して、できることから解決・改善していきたい」
この日は午前と午後の2回、町内の住宅一軒一軒を訪問しました。
ある男性(82)の自宅は地震で大きくゆがみ、部屋の扉は開閉ができない状態になっています。現在は近くのアパートへ避難しています。「家の片付けはもちろん、仏壇をこのままにはしておけないので日中は自宅に戻っています」と話します。自宅の修理費用の額や行政などによる支援を受けられるのか分からないと不安を口にしました。
他の住民からは「玄関先の地面が盛り上がって車が止められなくなっているが、自治体職員から『私有地だから何もできない』と言われた」「介護が必要な人のおむつが必要だが、支援物資としての支給がなく困っている」などの声が寄せられました。
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制度周知不足
さまざまな支援制度について住民に周知されておらず活用できていないケースが多くあると角田さんは指摘します。
「人手が足りていないということも実感しています。がれきの除去など、私たちでできることはやりながら、適切な支援へつなげていきたい」










