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2024年1月16日(火)

阪神・淡路大震災 あす29年

悲劇を二度と 教訓生かして

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(写真)震災による火災で壊滅的な被害となった、震災直後の神戸市長田区

 6434人の犠牲者、家屋全半壊(焼)約47万世帯という甚大な被害をもたらした阪神・淡路大震災(1995年)から17日で29年となります。

 1日に発生した能登半島地震の被災者の状況は、阪神・淡路大震災と同じだと言われ、阪神・淡路の悲劇をくり返さないためにその教訓を生かすことが求められています。

 阪神・淡路では当時、寒くて栄養も十分取れない過酷な避難生活のなか、インフルエンザによる肺炎や心疾患などで900人以上が死亡。犠牲者6434人のうち震災関連死として数えられています。能登半島地震でこうした事態を再現させないために、避難生活の抜本的改善、医療・介護ケアなどが緊急に求められています。

 今後、被災者の生活と住宅、生業の再建が大きな課題になります。

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(写真)「阪神・淡路から能登の被災者を支援しよう」と取り組まれた、救援復興県民会議の募金活動=15日、神戸市元町

 阪神・淡路では、避難所から仮設住宅への移転の際にコミュニティーが壊され、劣悪な住環境や生活再建がかなわないなか仮設住宅で233人が孤独死。政府が「生活再建は自力で」と個人補償・公的支援を拒否したため被災者は長期にわたって立ち直れず、苦闘が続きました。

 国・自治体は「創造的復興」の名で、被災者を置き去りに神戸空港建設など巨大プロジェクトを進め、住民本位の復興が妨げられました。今回も税金の使い方が問われており、巨費を投じる万博を中止し、被災地に十分な予算を回すことが求められています。

 阪神・淡路大震災救援復興兵庫県民会議は17日、神戸市長田区で大震災29年メモリアル集会を開催します。


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