2024年1月15日(月)
「生活の足 再開早く」
被災「のと鉄道」 住民切実
![]() (写真)のと鉄道・穴水駅で発災時に停車したままの車両=13日、石川県穴水町 |
石川県七尾市と穴水町を結ぶ「のと鉄道」。奥能登につながる唯一の路線です。駅舎の損壊や、線路がゆがむなど1日の能登半島地震で甚大な被害を受けました。運転再開の見通しは立たないといいます。地域住民からは「一日も早い復旧を」と願う声があがっています。
「のと鉄道」の終着駅である穴水駅。駅前の住宅地でプロパンガス屋を営むAさん(48)の家に遊びにきていたヤチさん=東京在住(仮名、52)は、穴水町の魅力について「悔しいくらいに星空がきれいなところ」と語ります。年に数回、Aさんの家がある能登を訪れるために「のと鉄道」を利用しているといいます。正月休みに訪れていたときに被災しました。「高齢者も多い地域だから、(生活の足として)なくてはならない存在」だと話します。
フォトスタジオを経営するBさん(73)、Cさん(70)。車で移動することが多い夫妻も鉄道が地域にとって大切な存在だといいます。甚大な被害を受けた穴水町。学校再開の見通しも立たないことからBさんは「もし、地域の子どもたちが七尾にある学校へ通うにしても鉄道がなければ」と話します。
通勤や通学の利用客が多いという「のと鉄道」。再開を望む声がある一方、穴水駅のホームには車両が発災時に止まったままの状態が続いています。ヤチさんは「能登は気候がコロコロ変わって読めないところ。なかなか進まないのでは」と話します。(田中智己)









