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2024年1月11日(木)

きょうの潮流

 ガザは「死と絶望の場所」―国連のグリフィス事務次長(人道問題担当)が語りました。10月7日以降のイスラエルによるパレスチナ自治区への攻撃のすさまじさを物語る言葉です。「ガザは居住不能になった」とも▼南アフリカは昨年末、イスラエルを「集団殺害罪の防止および処罰に関する条約」(ジェノサイド条約)違反として国際司法裁判所(ICJ)に提訴しました。同条約の締約国はガザでの集団殺害を防ぐ義務があると述べ、同じく締約国のイスラエルに軍事作戦の停止を命じるようICJに求めています▼提出された訴状には、ジェノサイド行為の列挙とともに、ネタニヤフ首相をはじめイスラエル政府高官から相次ぐ、ガザ破壊の意図を示す言葉が並べられています▼「地球上からガザを消し去る。われわれには共通の目的がある」(バツゥーリ国会副議長)、「民族全体に責任がある。(ハマスの蛮行を)民間人は知らなかった、関与していなかったというレトリックは通用しない」(ヘルツォグ大統領)…▼ある民族や宗教的集団を全部または一部を破壊する意図を持って行われる殺害―これらを国際法上の犯罪とし、防止し、処罰するのが同条約です。南アフリカの提訴を受けた弁論は11日から。世界が注視しています▼イスラエルと最大の支援国・米国に対し、国際社会は国連総会や今回のICJなど、あらゆる手段で停戦を迫っています。世界各地の街頭で、市民の抗議も決してやみません。「ジェノサイドをとめろ」と。


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