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2024年1月6日(土)

きょうの潮流

 原発についての質問に答えず、年頭の記者会見を一方的に打ち切った岸田首相。会見後にはBSフジの番組に生出演しており、その姿勢が批判されています▼番組は、能登半島地震の対応から国際情勢や政治とカネの問題、自民党総裁選への思いまで。ときおり笑みを交えて語る姿に「こんな無責任で緊張感がない人間が総理大臣」「今そこにある危機を見ず総裁選を語る」といった声がSNS上であふれました▼陣頭指揮をとるといいながら、今も生き埋めになっている人たちや被災者を助ける決意も覚悟も、この番組や年頭会見からは感じられませんでした。被災地の苦しみを少しでも考えたら、こうした番組に出て総裁選のことまでようようと話すでしょうか▼それは、自身の党の中枢を直撃している裏金疑惑についても。なぜ、各派閥の不正な資金づくりが常となってきたのか。その解明も反省もないまま「政治刷新本部」を立ち上げると▼派閥の長として先頭に立ってきた首相みずからが本部長。最高顧問には、麻生副総裁と菅前首相を起用するといいます。金権政治にどっぷりとつかってきたこの布陣で、どこをどう改めるつもりなのか▼年頭会見では軍事力の強化や改憲にむけた「最大限のとりくみ」まで口にしました。緊急事態のさなかに自身の野望の実現をあらわにする首相。これでは、このごろ二言目にはくり返す「信頼回復」など、いつまでたってもおぼつかないでしょう。だいたい刷新されるべきは自民党政治ではないのか。


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