2024年1月5日(金)
賃上げ 目減り防ぐ35%要求
英研修医 6日間スト
英国の国営医療、国民保健サービス(NHS)で働く研修医(ジュニアドクター)が3日、6日間のストライキに突入しました。ロイター通信によると、75年のNHS史上最長となります。医師の労組「英医師会(BMA)」は数年にわたる高いインフレを補い、実質賃金の目減りを防ぐために35%の賃上げを要求しています。
英国のテレビ報道によると、3日午前、イングランド各地の病院の前で研修医がピケを張り、集会を開きました。ロンドン市街の病院の前では「低賃金、過重労働ノー」などのプラカードが掲げられました。インタビューに応えた研修医は「政府が早くまともに交渉してくれるのを望んでいる」「われわれはとても苦しい状況に追い込まれている」と語りました。
英国の研修医は、経験豊かなシニアドクターの指導を受けながら働く医師で、イングランドには約6万人います。研修医は昨年来、ストを断続的に実施し、12月にも行っています。しかし、政府の提案は8~10%の賃上げで、それ以上はインフレを悪化させるとしており、合意に至っていません。
BBCによると、BMAの共同議長の一人トリベディ氏はインタビューに「35%の賃上げは1年間でなく、数年にわたってもよい。われわれが必要としているのは賃金のさらなる目減りをストップさせるスタートを切ることだ」と強調しました。
ロイター通信によると、スナク政権の報道官は、他の医療従事者の組合とは合意しており、研修医は「孤立している」と批判。「さらに交渉したいが、まずやるべきはストの中止だ」と指摘しました。








