2024年1月4日(木)
ガザ 飢餓の脅威
国連機関警告 疾病拡大も懸念
国連の人道支援関連機関は2日、イスラエル軍が攻撃を強めるパレスチナ・ガザ北部・中部から逃れた人たちの密集する地域で、飢餓と疾病が広がる恐れがあると訴えました。
国連の発表によると、世界食糧計画(WFP)は2日、X(旧ツイッター)で「ガザではだれもが空腹だ。食事を抜くのは当たり前、食べ物を必死で探す毎日だ」と指摘。「丸一日食べないことが多く、おとなががまんして子どもに食べさせている」と述べました。
国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)によると、すでに過密な南部のラファに100万人を超える人が難を逃れようと詰め掛けています。寒さをしのぐ衣類なども不十分なまま路上で寝ている人は数万人に上ります。
とくに栄養不良の子どもが危険にさらされている一方、「ガザの人口の半数が飢えている」と訴えました。
また、世界保健機関(WHO)は伝染病が急速にはやる「差し迫った危険」があると警告しました。
昨年10月中旬以来、▽急性の呼吸器疾患が17万9000例▽5歳未満の下痢が13万6400例▽ダニやシラミの感染症が5万5400例▽黄疸(おうだん)が4600例―あったとしています。
一方、国連人道問題調整事務所(OCHA)は、ガザの保健当局が北部で操業を再開させた病院があると明らかにしました。