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2023年12月29日(金)

訪問介護の倒産60件

年間最多更新 ヘルパー不足影響

 訪問介護事業者の倒産が今月15日までに60件に達し、年間最多を更新したことが東京商工リサーチの調査で分かりました。倒産したのは小・零細事業者が多く、ヘルパー不足や物価高騰が大きく影響していると分析しています。

 調査によると、2000年以降、年間最多だった19年の58件を抜きました。従業員が10人未満の事業所が8割超を占めています。

 業歴20年以上の事業者の倒産は9件発生し、22年と比べ約2倍に増えました。人手不足のなかヘルパーの高齢化が進む一方で、他産業との賃金格差が広がり、若いヘルパーの採用が難しくなっていると分析しています。

 また、生命保険大手の日本生命が、介護最大手のニチイ学館を傘下に持つニチイホールディングスの買収を11月に発表するなど、大手企業や異業種参入との競争が激化しているとも指摘しています。

 介護現場をめぐっては、経営の原資となる介護報酬が24年度改定で微増に抑えられるため、倒産・廃業の加速が懸念されています。


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