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2023年12月28日(木)

京都市長選

福山さん勝利で夜明けを

小池書記局長の訴え(要旨)

 目前に迫った京都市長選(来年1月21日告示・2月4日投票)の無所属新人予定候補として奮闘する「つなぐ京都2024」の福山和人弁護士の勝利のため25日、日本共産党の小池晃書記局長が駆け付け、四条烏丸(しじょうからすま)で街頭から支持を呼びかけました。小池氏の訴えの要旨を紹介します。


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(写真)福山和人市長予定候補(右)への支援を訴える小池晃書記局長(左)=25日、京都市下京区

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(写真)小池晃書記局長の訴えに拍手を送る人たち=25日、京都市下京区

選挙の構図はっきり

 選挙の構図ははっきりしています。悪政を競い合う「京都市政オール与党」のAチーム、Bチーム、Cチーム対「くらし。ここから京都再生」と、幅広い市民と共産党が力を合わせて共同予定候補としてたたかう福山和人さんとの一騎打ちの選挙です。絶対に勝とうではありませんか。市民のために本気でくらしを応援する市長を実現するために共産党も「民主市政の会」の一員として全力を挙げる決意です。

 イスラエルがガザへの攻撃を行い、2万人を超える犠牲者が出ています。その大半は女性や子どもたちです。明らかな国際法違反。国連総会でも圧倒的多数で即時停戦の決議が上がりました。日本政府もようやく賛成をした。しかし、イスラエルに対してもアメリカに対しても停戦せよと求めていません。それどころか、国会で議論もなしにミサイルなど武器の輸出拡大まで決めてしまった。いまこそ憲法の理念にもとづく平和外交の出番ではないでしょうか。「いますぐ停戦」「子どもたちを守れ」と福山さんも声を上げています。ご一緒に声を上げようではありませんか。

金権腐敗一掃の決定打

 自民党のパーティー券問題は底なしの金権疑惑に発展しています。安倍派も二階派も岸田派も自民党ぐるみでせっせと裏金づくり。政権を担う資格はひとかけらもないのではないでしょうか。

 自民党は反省どころか、悪政押し付けにまっしぐら。消費税減税に背を向け、インボイスを強行。「財源がない」と言いながら8兆円もの大軍拡。大阪・関西万博には事業費だけで8390億円。関連事業を含めると10兆円近くの金を注ぎ込もうとしています。その目的は人生を狂わすカジノです。

 このままでは、くらしも経済も壊されてしまいます。この問題に市長選の予定候補者がどう臨んでいるのか。京都新聞の紙上討論をみると、福山さんが政治とカネの問題を問うと自民党丸抱えの相乗り予定候補は「市長がどうこう言う問題ではない」。京都では自民党のマネーロンダリング(資金洗浄)問題もあり、「どうこう言う」べき問題ではないでしょうか。維新丸抱えの予定候補も「答えたくない」。さすが「第2自民党」です。汚れたカネと無縁の共産党と市民が力を合わせて福山さんを勝たせることこそ、金権腐敗の自民党政治を終わらせる決定打になるのではないでしょうか。

古い市政もう終わりに

 京都市政をめぐる争点もはっきりしています。いまの市長は「社会的課題の解決を、税金で、行政がやる時代は終わった」。違うでしょ。コロナ危機で保健所の大切さが浮き彫りになりました。ところが京都市は市内11カ所の保健所を1カ所にしてしまった。住民の命とくらしを守る仕事を「行政こそがやるべき時代」ではないでしょうか。

 ところが、万博に、カジノに、北陸新幹線にとムダで無益な大型事業に明け暮れる。古い京都の市政をもう終わりにしなければなりません。

 今の市長さんは「乾いたタオルを絞る」と言って、民間保育園への補助金を13億円もカット。介護や保育、ケア労働者の賃上げが必要な時、やっていることがあべこべです。給与と配置基準を引き上げることこそ必要です。敬老乗車証の値上げはなんと28億円。「高くて払えない」「お出かけできない」。悲痛な声が上がっています。

 ところが、京都新聞の紙上討論では、京都市の福祉切り捨ての問題を福山さん以外はいっさい語っていません。北陸新幹線(京都延伸)について、白紙撤回・抜本見直しを主張したのも福山さんだけでした。他の予定候補者も子育て政策は大事だと言っていますが、中学校給食について、自民党丸抱えの相乗り予定候補は「センター方式を現実的に考える」という。2万6千食もの給食を1カ所でつくる。安全面からも「現実的に」とうてい考えられない。維新丸抱え予定候補は、とても評判が悪い「デリバリー・弁当方式で」と言っています。

 住民の負担増とサービスカットを続ければ、くらしが厳しくなり、京都の人口が減り、その結果、税収が減り、また住民サービスを切り捨てる。まさに悪循環です。

「すぐやるパッケージ」

 福山さんは、市民と運動する中でつくりあげた「すぐやるパッケージ」を提案しています。京都市の「行財政改革」を見直して、これまでカットした福祉を元に戻すと提案。民間保育園の補助金カットは撤回し、値上げした学童保育料、敬老乗車証を元に戻すことです。

 そして、「五つの無料化」です。(1)子ども医療費は高校卒業まで無料に(2)学校調理方式でみんなで食べる温かい中学校給食を実現し、まずは半額を無料に(3)2番目のお子さんから保育料を無料に(4)子ども1人増えるごとに上がる国保料を無料に(5)返さなくてもよい奨学金の創設。実現すれば「子育てするなら京都」と言える京都市になるではありませんか。

 福山さんは「庶民のふところを温めることこそ最大の経済対策だ」と訴えています。税金を庶民のために使えば、地域経済が潤い、税収が増えていく。これこそ好循環です。

 「お金がない」とは言わせません。全部やっても110億円余り。京都市の年間予算の約1%でできます。だいたい京都市は「財政が破綻しかねない」などと言って、一昨年は実質102億円の黒字、昨年は77億円の黒字。その一方で、ムダな大型開発にはどんどん税金を注ぐ。北陸新幹線の延伸でいったいいくらのお金がかかるのか。おいしい京料理や京野菜を育んできた豊かな地下水はどうなるのか。膨大な残土の処理はどうするのか。大事な税金は北陸新幹線や大阪・関西万博よりも、未来を担う子どもたちのために、この京都を支えてきた高齢者のみなさんのために、子育て世代のために使うべきです。京都市にないのはお金ではありません。ないのは、市民の痛みをわが痛みとする心です。ならば、痛みが一番わかっている福山さんに京都を丸ごと変える仕事をやってもらおうではありませんか。

市長にふさわしい理由

 福山和人さんがなぜ市長にふさわしいのか。第一に、京都市政を変える、凜(りん)とした姿勢です。第二に「くらし。ここから京都再生」と市政の課題にたしかな目線。「子育て全力応援 すぐやるパッケージ」などアイデアも豊富です。第三に、とことん頑張る正義の弁護士だということです。弁護士としてアスベスト訴訟などに取り組み、役所やほかの弁護士のところに行って、ダメだと言われた人からの相談にも絶対「ノー」と言わないのが信条で、どうしようもないときは一緒に泣くそうです。こういう人こそ京都市長にふさわしいのではないでしょうか。

民衆のたたかいの歴史

 京都には民衆のたたかいの歴史があります。京町衆のさまざまな運動が京都の政治を動かしてきました。

 京都市内への高速道路の乗り入れを許さず、大文字山のゴルフ場建設も鴨川のフランス橋も決して許さず、北山エリア開発も頓挫させてきました。子ども医療費無料化も一歩ずつ広げ、中学校給食の実現に重い扉をあけ道を開きました。「ポストの数ほど保育所を」という運動も京都から始まりました。

 なによりも京都は、市民が主人公の革新自治体発祥の地です。やっぱり、日本の夜明けは京都から。福山さんの勝利で夜明けを実現する選挙にしようではありませんか。

 前回市長選でも最終盤に「共産党の市長は『NO』」などという新聞広告まで出ました。しかし、京都ではこれまでも、今回も幅広い市民と共同で選挙をたたかっています。選挙を汚し、民主主義を壊すのが反共攻撃です。あの蜷川虎三さん(元京都府知事)がおっしゃったように「反共は戦争前夜の声」ではないでしょうか。

 公共の役割を果たすために何が必要か。住民の福祉向上のために何が必要か。排除ではなく、すべての市民の声を聞く市長が必要ではないでしょうか。すべての市民に役立つ市役所をつくる。それができるのは福山和人さんだけです。

 2024年最初の大きなたたかいが京都市長選です。日本共産党は、福山和人さんをなんとしても市長に押し上げるために全力で頑張ります。ご一緒に力を合わせましょう。


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