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2023年12月26日(火)

きょうの潮流

 NTTの関連会社を名乗る人物から立て続けて携帯に電話がかかってきました。それぞれ契約を見直せば料金が安くなるという案内でした▼怪しいと思い問いただしましたが、相手は立て板に水のごとくすらすらと。きっとマニュアルがあるのでしょう、これではだまされる人もいるかもしれません。自分の携帯番号や契約情報がどこからもれているのか、恐ろしさや不安が募ります▼いまや住所や電話、氏名に加えて資産状況も記された「闇名簿」が出回り、暴力団や犯罪者の間に流れているといいます。「50代以上なら全員載っていると考えたほうがいい」と警告する専門家も▼「オレオレ詐欺」が社会に広まるようになってから20年。近年は企業や公共機関の職員を名乗るなど手口が巧妙化したことで、特殊詐欺と呼ばれています。おもに高齢者が狙われ、昨年の被害総額は370億円をこえ、今年はそれを上回るペースです▼お金ほしさに軽い気持ちで「闇バイト」に手を染める若者たちも社会問題になっています。手っ取り早く金を稼ぐことがもてはやされ、まじめに暮らす人びとを食い物にするような世の風潮が背景には漂っています▼そういえば、企業や団体から裏金をもらいながら税金である政党助成金もいただく、あの党も詐欺のようなものか。政権をかさに着る、こうした不正が闇を広げることにもつながっています。みずからの利益を得るために人をだまし、生きる糧さえも奪う。そんな不信に満ちた社会に未来はありません。


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