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2023年12月24日(日)

説明会前に“合意”

宮城4病院再編 住民ら怒る

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(写真)会場で発言する女性=23日、仙台市青年文化センター

 宮城県の村井嘉浩知事が県民の声を聞かず、強引に進める「4病院再編・移転」構想の2回目の説明会が23日、仙台市青葉区で開かれました。前日の22日突然、仙台赤十字病院と県立がんセンターを統合し、名取市に移転する基本合意が締結されたと報道があり、参加者の怒りの声が噴出しました。

 開会にあたり発言を求めた「ともに市政をつくる仙台市民の会」の新里宏二弁護士は、知事は17日の太白区での説明会以前に締結の日程は決まっていたと記者会見で述べたが、説明会では全く触れなかったと指摘し、「説明会は不満のガス抜きの場なのか」とただしました。

 伊藤哲也副知事が、「結果的にそうなった」と言い訳し、説明の後の質疑では反論が相次ぎました。

 「住民との信頼関係なしに強引に進めている。住民自治を許しがたい形で破壊した」「病院の赤字が原因なら他の病院は黒字なのか。東北労災病院は築20年で新しい」「県の人口の約半分が仙台。病院が多いのは当たり前」「仙台の高齢者人口は増え続け、救急搬送も増える」など次々に発言。精神医療センターの患者も、「民主主義がない。基本合意を覆せるのか」と問い、伊藤副知事は、「変えるつもりはない」と冷たく答えました。

 閉会を20分伸ばしましたが発言を求める声はやまず、県は強引に閉会。新里弁護士は「知事に対する不満が爆発した結果だ。住民自治が破壊され、重大な問題だ」と話しました。


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