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2023年12月20日(水)

下村氏 不記載問題告発の最中 資金集め

都内のホテルでクリスマス会

安倍派の元事務総長

 自民党派閥の政治資金パーティー収入を巡る不記載問題で東京地検特捜部が捜査を進めるなか、安倍派(清和政策研究会)の事務総長を務めた下村博文元文部科学相の政治団体が18日夜、東京都内のホテルで会費を徴収したクリスマス会を開きました。不記載問題で下村氏は政治資金規正法違反(不記載)の疑いで刑事告発されています。その最中にイベントを開き、資金を集めていたことになります。(丹田智之)


 クリスマス会はホテルメトロポリタン(東京都豊島区)の宴会場で開かれ、下村氏の資金管理団体「博文会」と後援団体「博友会」が共催しました。

 記者が宴会場のフロアを訪れると、受付でスタッフが参加者を名簿で確認し、会費を徴収していました。下村氏は宴会場の扉の前で参加者を出迎え、笑顔で会釈していました。

 スタッフは「マスコミには公開していない」との理由で取材を拒否。記者が「招待制ですか?」と聞くと、別のスタッフは「コメントはしません。会場には関係者しか入れない」と述べました。

 参加者とみられる人物のフェイスブックによると、クリスマス会の冒頭で下村氏が議員としての「熱意」や「覚悟」を述べました。ステージ上で下村氏が発言する写真に続き、出演者が歌や楽器の演奏を披露する動画も投稿されていました。

 博文会の政治資金収支報告書によると、2016年のクリスマス会は308万円の収入がありました。経費の234万8496円を差し引くと、73万1504円の利益を得たことになります。

 本紙が入手した13年の受付名簿には参加者の所属先として、大手ゼネコン清水建設、日本たばこ産業、統一協会(世界平和統一家庭連合)関連メディア「世界日報」などの名称がありました。

 クリスマス会のほかに同会は、大規模な政治資金パーティーやホテルでの「勉強会」と称する会合を開いています。いずれも利益が政治資金になります。

 安倍派の政治資金問題で神戸学院大学の上脇博之教授(政治資金オンブズマン代表)は、18年のパーティー収入の不記載に事務総長として関与した疑いがある下村氏を東京地検に告発しています。


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