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2023年12月19日(火)

昨年のパーティー収入

新閣僚4氏 2億円

利益率8割超 「規範」抵触の大規模も

 自民党派閥による政治資金パーティー疑惑で更迭された閣僚に代わり就任した林芳正官房長官ら新閣僚4氏が、昨年に開いたパーティーで計約2億円を集めていたことが18日、政治資金収支報告書から分かりました。利益率はいずれも平均8割超です。パーティーによる企業・団体献金集めが国民から疑念を招いているなかで、これらの議員を閣僚に据えた岸田文雄首相の判断が問われます。(三浦誠)


新閣僚4氏が2022年に開いたパーティーの収入と利益率
新閣僚 回数 収入 利益率
林芳正官房長官 8468万円 81.5%
松本剛明総務相 4168万円 89.0%
斎藤健経産相 5962万円 83.8%
坂本哲志農水相 1446万円 84.4%
(政治資金収支報告書から作成、松本氏の利益率は判明分)

 パーティー収入が最も多かったのは林氏の資金管理団体です。都内や地元山口県のホテルなどで8回パーティーを開催し、合計約8500万円を集めていました。利益率は平均で約81・5%。政治資金規正法はパーティーを「対価を徴収して行われる催物」と定めています。8割超の利益率を「対価」というのは無理があり、事実上の献金です。

 8回とも林氏は外相就任中に開催。うち1000万円を超える大規模なパーティーは4回です。閣僚は大規模パーティーを開かないとする「大臣規範」に抵触します。

 松本剛明総務相の資金管理団体は都内や地元兵庫県のホテルで計5回開催し、計約4200万円の収入がありました。利益率は判明分で平均89%です。

 本紙は松本氏が18~21年に会場の収容人数を大幅に上回るパーティー券を販売したという規正法違反の疑いを特報(昨年11月)しています。当時総務相だった松本氏は疑惑について国会で「法の定める事項については全て報告している」と答弁し、詳細な説明を避けていました。疑惑を晴らさぬまま再び総務相に返り咲いた形です。

 斎藤健経済産業相の資金管理団体は大臣規範に抵触する大規模パーティーを含めて都内のホテルで3回開催し、計約6000万円を得ています。利益率は平均で83・8%です。

 坂本哲志農林水産相の資金管理団体は、都内と地元熊本県のホテルで計2回パーティーを開催。収入は計約1400万円でした。利益率は平均約84・4%です。

 大臣規範に抵触するパーティー開催について林氏、斎藤氏に質問をしましたが回答はありませんでした。


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