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2023年12月15日(金)

自民 行き詰まり深刻

裏金疑惑 4閣僚ら交代

支持率 内閣17.1% 自民18.3% 政権復帰後最低を更新

 自民党派閥の政治資金パーティー収入の裏金疑惑を受け、岸田文雄首相は14日、松野博一官房長官ら4閣僚を交代させ、後任人事を決定しました。当初、自民党の最大派閥「清和政策研究会」(安倍派)の閣僚ら政務三役15人全員の「一掃」も検討していましたが、岸田派からもパーティー収入不記載の事実が明るみに出る中、安倍派などの反発を受け、修正を余儀なくされるなど行き詰まりは深刻です。


 辞任したのは松野氏のほか、西村康稔経済産業相、鈴木淳司総務相、宮下一郎農林水産相(いずれも安倍派)。裏金疑惑を受けた事実上の更迭です。

 また、安倍派の副大臣5人・政務官1人も辞任しました。

 岸田首相は、新たな官房長官に岸田派で側近の林芳正前外相を起用。経産相に斎藤健前法相(無派閥)、総務相に松本剛明前総務相(麻生派)、農水相に坂本哲志元地方創生担当相(森山派)を充てました。

 同日発表の時事通信の世論調査では、内閣支持率が17・1%、自民党支持率が18・3%で、どちらも2012年の自民党政権復帰後の最低を更新。国民世論の強い批判を受けての交代人事です。

 一方で、岸田派や二階派、麻生派でも裏金疑惑が報じられている中、更迭は安倍派の閣僚のみ。岸田首相は「政治の信頼回復に向けて自民党の体質を一新すべく先頭に立ってたたかう」と述べていますが、疑惑の全容解明に向けた国会での集中審議や法改正などの具体的な取り組みは示されていません。

 自民党役員では同日、安倍派の萩生田光一政調会長、高木毅国対委員長、世耕弘成参院幹事長が辞表を提出しました。


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