2023年12月14日(木)
COP28inドバイ
「化石燃料から離脱」 成果文書採択 初の言及
多くの抜け穴も
アラブ首長国連邦(UAE)のドバイで開かれていた国連気候変動枠組み条約第28回締約国会議(COP28)は13日、成果文書を採択して閉幕しました。成果文書は、気候交渉の合意として初めて、地球温暖化の主因とされてきた「化石燃料からの離脱」に言及。しかし多くの抜け穴も残されており、排出削減や被害軽減の対策強化へ向けた運動が欠かせなくなっています。
今回の会議では、2020年以降の気候変動対策の国際的枠組み「パリ協定」で定められた5年ごとの排出削減の取り組みの点検「グローバル・ストックテイク」が行われました。温暖化ガスの急速で大幅な削減へ各国の合意が図れるかどうかが焦点で、なかでも化石燃料の削減・廃止に言及できるかどうかが焦点でした。
成果文書では、「公正で秩序ある平等なやり方で化石燃料からの離脱をおこない、2050年までのネットゼロ(実質排出ゼロ)を達成するために重要な30年までの時期に行動を加速させる」などの八つの項目を列挙。それらの世界的取り組みに、「各国の異なる状況や方法を考慮して貢献するよう呼びかける」としています。
COP議長を務めたUAEのジャベル産業・先端技術相は閉会総会で、「気候対策を加速させる歴史的合意」と述べて、各国に謝意を表明。国連気候変動枠組み条約事務局のスティル事務局長は、「『化石燃料時代の終わり』の始まりだ」と述べました。








