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2023年12月9日(土)

犯罪被害で“給付”差

井上氏「逸失利益の考慮を」

参院内閣委

写真

(写真)質問する井上哲士議員=7日、参院内閣委

 警察庁の有識者検討会で、犯罪被害者やその遺族を経済的に支援する犯罪被害給付制度の見直しが議論されています。

 日本共産党の井上哲士議員は7日の参院内閣委員会で、制度見直しでは犯罪被害者等が「その尊厳にふさわしい処遇を保障される権利を有する」とうたった犯罪被害者等基本法の理念に沿った検討を行うよう求めました。

 松村祥史国家公安委員会委員長は「基本法の理念にのっとって施策を講じることが重要」と述べました。

 現行制度は、損害賠償とは異なり、逸失利益が考慮されません。井上氏は、2008年の秋葉原無差別殺傷事件で、トラックではねられて死亡した人には自賠責保険で数千万円支払われた一方、ナイフで殺害された人には給付金が数百万円しか支払われなかったことを紹介。「同じ加害者なのにこれほど格差があるのは理不尽だ」と述べ、逸失利益を考慮した制度の見直しを求めました。

 また、損害賠償判決を受けても被害者や遺族に賠償金がほとんど支払われていない現状を示し、国による賠償額の立替払制度を検討するよう求めました。

 江口有隣長官官房審議官は、「有識者検討会で幅広く検討している。議論に制約は設けない」と応えました。


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