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2023年11月29日(水)

核禁条約会議が開幕

被団協・木戸氏「希望もたらす会議に」

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(写真)核兵器禁止条約第2回締約国会議で発言するフアン・デラフエンテ議長=27日、ニューヨーク(石黒みずほ撮影)

 【ニューヨーク=島田峰隆】核兵器禁止条約の第2回締約国会議が27日、米ニューヨークの国連本部で開幕しました。12月1日までの日程です。初日は国連や政府高官、市民社会の代表などが発言。核兵器の非人道性に関するテーマ別討論も行われました。(関連記事)

 会議には現在69カ国に達している締約国のほか、署名だけ済ませた国、米国の核の傘のもとにあるドイツやオーストラリアなどを含むオブザーバー国が参加。世界各国の市民社会の活動家も集まり、傍聴席は満席となり人があふれました。発言のたびに拍手が起きるなど熱気があふれる開幕となりました。

 日本原水爆被害者団体協議会(日本被団協)の木戸季市事務局長は長崎での被爆体験を発言。「ウクライナとガザから伝えられる光景は被爆者にとってあの日の再来です」「原爆が人類を滅ぼすか、原爆をなくし人間が生き残るかの世界です」と危機感に満ちた発言に会場は静かに聞き入りました。

 木戸氏が日本被団協の歴史と活動を紹介し、「締約国会議が核被害者援護をはじめ希望をもたらす会議となることを心より祈念しています」と訴えると、参加者はひときわ大きな拍手で応えました。

 グテレス国連事務総長の代理で発言した中満泉・国連軍縮担当上級代表は、「核兵器による威嚇や使用は決して許されない。核兵器が使用されないようにする唯一の方法はその全面廃絶だ」と指摘。昨年6月の第1回締約国会議以降の条約の具体化に触れ、「この条約が持つ力を証明する動きだ」と強調しました。

 会議のフアン・デラフエンテ議長(メキシコ)は「核兵器のない世界という共通の目標に向けて会議を充実したものにしよう。核廃絶の課題で失敗は許されない」と協力を呼び掛けました。

 非人道性に関するテーマ別討論では日本原水協の土田弥生事務局次長が発言しました。


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