2023年11月26日(日)
きょうの潮流
赤や黄色に染まった落ち葉がふりつもる並木道。彩りの中で記念写真をとる人びと。韓国有数の観光地、南怡島(ナミソム)には内外から年間数百万人が訪れるといいます▼ここは「冬のソナタ」のロケ地としても知られ、日本からの来訪者も多い。20年前に一大ブームを巻き起こしたドラマ。社会現象ともなり、韓国文化への興味や関心がひろがりました▼その後もドラマや映画、K―POPと呼ばれる音楽が若い世代にも浸透。最近では「愛の不時着」や映画「パラサイト」が注目され、音楽グループ「BTS」は幅広い層から支持されています▼この20年の間、日本での「韓流ブーム」はさまざまなジャンルやコンテンツにもひろがり、いまや多くの皆様に愛されながら生活の一部として深く受け入れられている。駐日韓国文化院の孔炯植(コン・ヒョンシク)院長はそうコメントしています▼一方の韓国でも日本のアニメや音楽、食文化などが人気を呼んでいます。民間のレベルでは交流し理解も深まってきた両国。しかし、とげのように突き刺さってきた問題があります。旧日本軍「慰安婦」の被害者らが日本政府に損害賠償を求めた訴訟で、先日ソウル高裁は原告側の主張を認めました▼「日本は心から謝罪し法的な賠償をすべきだ」。人間の尊厳をふみにじられ長く苦しんできた被害者の訴えは、日本政府の不誠実さを物語ります。植民地支配や侵略戦争、加害の事実とまともに向き合ってこなかった自民党政治。つながっていく未来にとっても、それをたださなければ。








