2023年11月26日(日)
ハマス 人質24人解放
イスラエル側も収監者39人
【カイロ=秋山豊】パレスチナのイスラム組織ハマスは4日間の戦闘中断が始まった24日、イスラエルとの合意に基づき、人質約240人のうち子どもと女性13人を解放しました。イスラエル側も刑務所からパレスチナ人の女性と子ども39人を解放しました。
解放されたイスラエル人は子ども4人と高齢の女性6人を含みます。健康状態は良好だと伝えられています。
このなかには本紙インタビューに母親の解放と停戦への願いを語っていたマヤ・ショシャニ・モシェさんの母親アディナさん(72)もいます。
ロイター通信によると、アディナさんの義理の娘、コリーヌさんは「本当に寂しかった。また家族みんなそろって夕食を食べたい」と語りました。
解放されたイスラエル人は、ガザでハマス側から赤十字国際委員会に引き渡され、エジプトとの境界のラファ検問所からガザを出てイスラエルに戻りました。
ハマスはイスラエルとの合意とは別にタイ人10人、フィリピン人1人を解放しました。タイ人についてはイランが仲介したとの情報があります。
一方、2015年に16歳で逮捕され、この日、イスラエルの刑務所から解放されたパレスチナ人マラハ・バキールさんが家族と抱擁して喜び合う姿も報じられました。彼女は「この合意は多くの人の犠牲の上で結ばれた」と語りました。
戦闘が中断している4日間で、ハマスは人質50人、イスラエルは獄中にいるパレスチナ人150人を解放する見通しです。
パレスチナ通信によると、戦闘中断の発効後、ガザ北部の家に戻ろうとしていた住民にイスラエル軍が発砲して2人が死亡。ただ大きな衝突には発展していません。
国連人道問題調整事務所(OCHA)によると、ガザで137台のトラックから支援物資が降ろされました。12万9000リットルの燃料もガザに搬入されました。