2023年11月24日(金)
ガザ犠牲 女性・子ども約7割
安保理に報告
【ワシントン=島田峰隆】国連安全保障理事会は22日、公開会合を開き、イスラエルの空爆や地上侵攻を受けるパレスチナ自治区ガザの女性や子どもの状況について議論しました。国連女性機関「UNウィメン」のバホウス事務局長が報告し、「ガザでの1万4000人を超える犠牲者の67%は女性と子どもだ」と指摘。停戦の実施とガザ封鎖の即時解除、人質の無条件解放を求めました。
バホウス氏は10月7日にイスラエルとイスラム組織ハマスの戦闘が始まって以来、「1時間ごとに2人の母親、2時間ごとに7人の女性が殺害されている計算になる」と指摘。「毎日180人の女性が水や痛み止め、帝王切開用の麻酔、保育器用の電気がないなかで出産している」と訴えました。
バホウス氏は戦闘中断の合意を歓迎する一方で、即時停戦を求めました。また、和平交渉にイスラエルとパレスチナ双方の女性を参加させることを要求しました。
国連児童基金(ユニセフ)のラッセル事務局長は3分の2以上の病院が機能せず、約9割の学校が攻撃を受けていると指摘。「家族と離れ離れになり単独で病院にたどり着く子どもが増えている」と懸念を表明しました。
国連人口基金(UNFPA)のカネム事務局長は、戦闘開始以降に出産した7000人以上の女性の産後ケアが不十分だと指摘。「病院や医療従事者、民間人は国際人道法のもとで特別に保護されており、標的にしてはならない」とイスラエルを批判しました。








