2023年11月22日(水)
自給率達成即効策を
紙氏、歴代政権の無策を批判
参院農水委
![]() (写真)質問する紙智子議員=9日、参院農水委 |
日本共産党の紙智子議員は9日と16日の参院農林水産委員会で、食料自給率目標を達成するための効果的な政策を持たない政府の無策を批判しました。
紙氏は、食料・農業・農村基本法を制定して以来20年間、なぜ食料自給率目標を一度も達成したことがないのかと質問。宮下一郎農水相は「米の消費が減少し、輸入飼料に依存する畜産物の消費が増えたことが自給率を押し下げている」と答弁しました。
紙氏は、目標達成のための効果的な政策を出していないと指摘。杉中淳農水省総括審議官は「自給率は38%前後で推移している。小麦の生産拡大は成果だ」などと答弁。紙氏は目標未達成の検証もせず、歯止めなき自由化路線によって打撃を受けても支える政策もないのが実態だと指摘しました。
紙氏は、現行の基本法を制定する際に、栄養学や公衆衛生の専門家から、食生活が健全と言えないとの意見があったことから、カロリーベース自給率の目標が設定されたと紹介。今回の基本法見直しにあたり意見を聞いたのかと追及しました。
杉中審議官は「基本法検証部会には栄養学や公衆衛生の専門家の委員はいない」と答弁。紙氏は、コロナ禍を経験し、食料が入手できないことが問題になったことや、国連食糧農業機関(FAO)が「安全で栄養価の高い食料の摂取」を位置づけているとし、即効性ある施策を求めました。宮下農水相は「関係省庁と連携し、即効性をあげたい」と答えました。









