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2023年11月19日(日)

国産米より高いMA米

紙議員 30年続く硬直政策批判

参院農水委

写真

(写真)質問する紙智子議員=9日、参院農水委

 国内で米の生産が過剰になり減反を求めているのに、年間77万トンものミニマムアクセス米(MA米)の輸入が固定化されています。日本共産党の紙智子議員は9、16両日の参院農林水産委員会で、30年も続く硬直したMA米政策を変えるよう求めました。

 紙氏は、政府が毎年77万トンものMA米を輸入し、2022年には生産者が低米価で「米作って飯食えない」と言っているのに、政府は輸入米を高く買っているが、これでは生産者の理解が得られないとただしました。

 宮下一郎農水相は「アメリカ米は60キログラム当たり1万4169円、22年産の国産米の取引価格は1万3849円と低いレベルで、一部のアメリカ産で国産米を上回った」と認めましたが、MA米の輸入は続けると答えました。

 MA米は国産米の需給に影響を与えないという建前から、安い飼料用(エサ)などとして販売するため、飼料用でトン当たり6万円、保管料で1万円の赤字が発生しています。

 紙氏は、累積赤字が5677億円に膨らみ、飼料用に61万トン輸入しているが、国産の飼料生産にも影響が出ると指摘。輸入量の固定化、赤字、飼料米への影響などの構造的な問題を解決するため、1994年のMA米に関する政府統一見解を廃止するよう求めました。

 「統一見解は変えない」と答えた宮下農水相に、紙氏は、農業基本法を見直すというなら、30年も続く硬直した政策の転換が必要だと主張しました。


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