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2023年11月19日(日)

主張

日本母親大会

平和と子どもを守る声一つに

 第68回日本母親大会(同実行委員会主催)が25~26日、山口県で開催されます。現地参加で実施され、初日の全体会は全国にライブ配信されます。戦争と平和をめぐって世界と日本の進路が問われる中で、命を守る取り組みが原点の母親大会の歴史と役割がこれまで以上に重みを増しています。

即時停戦求める世論広げ

 イスラエルのパレスチナ・ガザ地区への軍事攻撃の拡大がおびただしい犠牲者を出しています。子どもの死者はパレスチナ側の死者の4割以上に上り、「子どもたちの墓場と化し、人々の生き地獄」(ユニセフ)という惨状です。

 ガザ地区最大のシファ病院では保育器を使えず、新生児が亡くなっています。イスラエル軍の突入でさらに多くの子どもの命が危険にさらされています。国際人道法を踏みにじったイスラエルの蛮行を一刻も早く止めなければなりません。女性たちは世界でも日本でも「ガザ攻撃ストップ」「即時停戦」を求めて、声を上げ、立ち上がっています。戦争で最も犠牲になるのは、いつも子どもです。ロシアによるウクライナ侵略でも悲劇が続いています。

 日本母親大会は1955年、ビキニ環礁でのアメリカによる水爆実験をきっかけに「核戦争から子どもを守ろう」と始まりました。第1回大会に向けたアピールは「子供の生命と幸福をおびやかされることほど、母の心をえぐりゆすぶるものはない」「すべての子供の幸福をまもるために、世界のお母さんたちと話しあいましょう。婦人の権利をかちとるために、みんなで話しあいましょう。母と子供が安心して住める世の中をつくるために、お母さんの力を結集しましょう」と呼びかけました。

 以来68年間、「生命を生みだす母親は 生命を育て 生命を守ることをのぞみます」のスローガンを掲げた母親大会の歩みには、平和と子どもを守る女性の固い決意が刻まれています。

 物価高騰でくらしと営業は危機的状況です。子どもの貧困も深刻化しています。無為無策の岸田文雄政権への批判は強まり、内閣支持率はほとんどのメディアの調査で2割台に落ち込みました。女性の内閣支持率が男性より低い傾向を示す調査もあります。岸田内閣への女性の怒りは高まっています。大軍拡・大増税を許さず、平和と命、くらしを守る声を結集し、政治を変えることが必要です。

 日本母親大会は、運動を持ち寄り、学び、語り合い、交流する絶好の場です。全体会の記念講演(25日)は、中東やパレスチナの難民問題に取り組んでいる清末愛砂・室蘭工業大教授が講師です。情勢に見合った企画として期待が高まっています。26日は子どもと教育、くらし、女性の権利とジェンダー平等、平和・民主主義の課題、山口の自然や歴史を知る企画など15の分科会が開催されます。

運動のバトンつなげよう

 今年も都道府県ごとの母親大会が46カ所で計画・実施されます。草の根の活動と結びついていることも母親大会運動の重要な特色です。各地で多彩に取り組まれている、女性の権利を求める運動を、さらに前進させましょう。

 母親大会が果たしてきた歴史と役割を確認し、存在意義に学び、若い世代にバトンをつなげる大会として大きく成功させましょう。


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