2023年11月16日(木)
畑地化の予算 調整へ
紙議員に農水相が答弁
参院農水委
![]() (写真)質問する紙智子議員=9日、参院農水委 |
日本共産党の紙智子議員は9日の参院農林水産委員会で、畑地化推進事業の予算をしっかり付けるよう求め、宮下一郎農水相は「確保できるよう調整する」と答えました。
農林水産省は、水田を畑地化し、麦や大豆や野菜を植えれば交付金を支払う「畑地化促進事業」を進めています。本年度、北海道では約2万8000ヘクタールの要望がありましたが、予算が付いたのは全国で1万ヘクタールだけでした。
紙氏は、一昨年に農水省が突然、転作助成金(水田活用交付金)の見直しを公表し牧草への助成金を削減したことから、生産者の間では強い怒りが湧き起こっていると指摘。「生産者は複雑な思いを持ちながら、米が過剰だから畑地化もやむを得ないと協力したのに、今度は予算が付かないと嘆いている」と実態を告発。ある町では約300戸が応募し、採択されたのは10戸程度だとして、「畑地化を推進するというなら、手をあげた生産者に支援を行うように」と主張しました。宮下農水相は「補正予算で必要な財源を確保できるよう調整したい」と答えました。
紙氏は、畑作であれ稲作であれ、土地利用型農業の所得が少なすぎると指摘。宮下農水相は「1時間当たりの農業所得(時給)は前年の181円が10円に減少して低い水準だ」と認める一方で、「農業の所得が主である主業経営体は819円になる」と答弁。紙氏は労働者の最低賃金を時給1500円に、というときに、あまりにも低すぎると指摘し、農政の転換を求めました。









